ショートプログラム(SP)2位の三原舞依(17=兵庫・芦屋高)が、フリーでノーミスの演技をみせ、124・08点、合計190・16点で初優勝した。高校1年だった昨年は関節が痛む病のため、出場できなかった。「一番上の台は、思ったより高かったです」と表彰台から見た風景を感慨深く語った。

 演技直前の6分間練習では、体が動かず思うようにジャンプが跳べなかった。そこで、一からウオーミングアップし体を温め直すととともに、昨年末にあった全日本選手権の自分のフリーの動画を携帯電話で見返した。ノーミスのいいイメージを、頭の中へ入れたのが功を奏し、SPに続く、ほぼ完璧な演技。目標の200点台には届かなかったが「190点台にのせられたのは良かった」とほっとした表情をみせた。

 今季シニアデビューながら、プレ五輪大会である2月の4大陸選手権(韓国・江陵)、3月末の世界選手権(ヘルシンキ)と2つの大舞台の切符を手にした。だが、「まだ(世界の)トップと戦う力はない。足りないところがたくさんある」と冷静に自分の力を捉えている。(2大会とも)「絶対に緊張する。1つ1つの大会でノーミスをしていくしかない」。高校総体に続き、次週は国体にも出場する。今度は「もっと迫力のある演技がしたい」。2週連続の過密スケジュール中で、さらなる成長を求めていく。