郷土力士の前で東地区最下位の岩手が、B2の横綱からの金星どころか、不名誉な記録をつくった。

 B2の18チームで成績最上位、西地区首位の島根の守備に手を焼いた。38得点は1月22日の第15節に山形が記録したB2最少得点に並んだ。第1クオーター(Q)が7点、第2Qは2点、第4Qは6点しか奪えなかった。上田康徳ヘッドコーチ(HC、30)は「相手のプレッシャーに対してボールを運べなかった。この点数の取り方では勝ってはいけない」と肩を落とした。

 岩手県勢16年ぶりの幕内力士、西前頭11枚目の錦木(26=伊勢ノ海)がゲストとして招かれ、コートサイドで声援を送った。岩手は立ち合いの第1Qに鋭い出足で5-1とリードしたが、その後は横綱・島根の実力に屈した。前日11日には2点差惜敗と土俵際まで押し込んだが、この日は一転、B2最少得点タイと攻撃が沈黙した。

 チーム最多の13得点と気を吐いた沢口誠(25)は「ディフェンスのチームなので(63失点は)よく抑えられた。西地区に対して、オフェンスをどうにかしなきゃ」と課題を口にした。

 9勝27敗と大きく負け越し、レギュラーシーズンは中日を過ぎて残り24試合。千秋楽まで少しでも白星を重ねるために、上田HCは「練習からやるべきことを遂行する力を身につけないと。自分が出てやるという、強い気持ちがないといけない」と選手の奮起を求めた。