ピンク色の熱狂を起爆剤とする。Bリーグ1部(B1)の秋田ノーザンハピネッツが14日、秋田市内で18日からの横浜戦(CNAアリーナ★あきた)に向けた練習を行った。18日は来場者に先着順でTシャツ4000枚を配布。当日はNHKのBS1で秋田から初の全国中継(午後2時放送開始予定)が行われる。現在東地区5位と沈むが、超満員のピンク色に染まったアリーナを力に田口成浩主将(26)を中心に1部残留プレーオフ圏内を脱出する。

 決意を背中で表した。フォーメーションの確認が中心だった、この日の練習。約1時間半の全体練習が終わっても田口はシュートを打ち続けた。3点シュートを中心にステップやランニングも入れて、1時間以上汗を流した。「絶対に勝つ。先を考えるのではなくて、次の横浜戦に絶対に勝つ。それだけです」と覚悟をにじませた。

 正念場を迎える。全60試合中36試合を終え、秋田は全18チーム中15位(9勝27敗)。週末に対戦する横浜は13位(14勝22敗)とチーム状況は近い。全チームで勝率の低い下位4チームが残留プレーオフに進むため、この2連戦を本拠地で連勝できるかが、今後の分岐点となる。主将として「絶対に勝つ。常に言って、重圧をかけている。周りも緊張感を持てるし、言葉にすればプラスになる。どんなチームにも最高の準備をして、チャレンジ精神で向かう」と必勝を誓う。

 強力な援軍がある。18日は4000枚のTシャツを配布。プレイガイドでの販売は予定枚数を終了し、ほぼ完売状態だ。ピンク一色に染まるアリーナに加え、NHKBS1での中継もある。大声援で相手をのみ込み、全国にバスケ「王国秋田」を広める好機にもなる。「画面を通じても心を打つようなものを見せたい。気持ち、心を込めて死にものぐるいで勝ちたい」と注目度の高さを力に変えると意気込んだ。

 この日14日はバレンタインデー。12日のイベントなどでも多数のチョコをもらった。「勝つことが最大のファンサービス。心を込めたプレーで勝つ」と白星で一足早い“ホワイトデー”にしたいとも話す。目指すは土、日の連勝。ピンクの声援を起爆剤に下位争いから抜け出してみせる。【島根純】