バドミントンの1部に当たるS/Jリーグと、2部に当たる日本リーグの入れ替え戦が26日、東京で行われる。男子は2部優勝の東北マークスが出場。1部最下位の三菱自動車京都と対戦し、女子2部を制した七十七銀行と宮城アベック昇格を狙う。

 東北マークスは2年連続になる入れ替え戦で2年ぶりの1部復帰を狙う。入れ替え戦の相手はS/Jリーグ最下位(8位)の三菱自動車京都だ。1部残留をかけた昨年の入れ替え戦で負けた因縁の相手だ。主力5人の平均年齢21・4歳の相手に対して26・6歳。諸多大輔監督(34)は「若いので乗せると怖い。経験を生かして流れを呼び込みたい」と期待している。

 日本リーグでは5勝2敗で並んだが、マッチ率で上回り優勝した。リーグMVPの堀川善生主将(30)が6勝1敗の勝率8割5分7厘でチームをけん引。6日現在、シングルスの日本ランク27位の堀川主将は「粘り負けないように攻撃したい」と同23位の相手エース常山との対戦をにらんだ。

 社会人7年目でチーム生え抜きの鈴木大裕(29)も昨年の第1ダブルスでフルゲームで敗れた相手に雪辱を期す。広島ガス・桜井と組み、混合ダブルスでも日本ランク11位のスペシャリスト。「去年やられた相手。気持ちを1つにして、勝って流れをつくりたい」と先陣を切るつもりだ。

 社会人1年目の大卒ルーキー佐伯健人と伊佐勇希(ともに23)も急成長。昨年は入部内定後に降格の悔しさを味わった。関東第一高の同期で、ともに入れ替え戦は初体験。日本リーグで新人選手賞を受賞し、昨秋国体の宮城の準優勝(成年)にも貢献した佐伯は「やるしかない」とチーム唯一の左利きの利点を生かして鈴木とペアを組む。一方の伊佐は、ペアを組んでいた岡本拓磨(25)が日本リーグ6戦目で左ひざ前十字靱帯(じんたい)を損傷。チーム最長身185センチの大田圭祐(28)とのコンビネーションを、急ピッチで合わせている。身長165センチと小柄な伊佐は「気合で向かう」と闘志を燃やす。

 選手たちの勤務先はNTT系列を含む6社に分散。平日練習は火~木の週3回で、勤務後の午後6時30分開始に限られる。練習場所も日替わりだが、情熱が個々を支える。選手たちは「応援してくれる方々に試合を見てもらいたい」と口をそろえた。【佐々木雄高】

 ◆東北マークスバドミントン部 72年に電電東北愛好会として発足し、81年にNTT東北として創部。NTT宮城、NTTグループ東北と名称を変え、10年から東北マークス。89年に日本リーグ1部(現S/Jリーグ)に初昇格し、その後は降格と昇格を繰り返した。1部での最高成績は90年と10年の5位。