世界5位の錦織圭(27=日清食品)が、今季クレー(土)初戦を逆転勝ちで飾った。同50位のシュウォーツマン(アルゼンチン)に5-7、6-2、6-2のフルセットで勝ち、ベスト8に進出した。準々決勝は、同41位のソウザ(ポルトガル)と対戦する。例年のこの時期は4連覇したメンフィスオープンに出場していたが、今年はクレー強化のため、今大会に5年ぶりに出場した。

 錦織の首筋から汗がしたたり落ちた。気温は25度前後だが、湿度が80%にもなった。蒸し暑さと、クレー特有の不規則バウンドに苦しみ、「厳しいコンディションだった」。トップ10からは、錦織1人だけの出場で、今大会ダントツの第1シード。「第2セットからは主導権を握れた」と意地での逆転勝ちだ。

 この時期、5年ぶりにクレーの大会を選択した。相性の良かった室内ハードコートのメンフィスオープン出場を取りやめ、2週前に行われた国別対抗戦デ杯の代表も辞退した。「新たな試み。2週連続でポイントを取りにいく」。来週のリオオープンと合わせ、自身初の2週連続優勝を狙う。