体重無差別で柔道日本一の座を争う全日本選手権(4月29日・日本武道館)の実行委員会が17日、東京都文京区の講道館で開かれ、旗判定廃止やゴールデンスコア方式で時間無制限の延長戦など国際柔道連盟(IJF)のルールを一部採用することを決めた。全日本女子選手権(4月16日・横浜文化体育館)も同じ試合方式を適用する。

 今年から試験導入されたIJFの新ルールによって廃止された「有効」と「合わせ技一本」は存続し、審判3人制も維持する折衷案となった。新ルールで男子が5分から4分に短縮された試合時間は、従来の6分を5分に短縮する。

 累積指導による反則負けは新ルールに従って4度から3度に変更され、指導だけの差ならば延長戦に入る。全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は「選手としては闘いやすい方に傾き、好意的に捉えている」と述べた。

 IJFの新ルールは今夏の世界選手権(ブダペスト)後に検証され、正式導入の可否が決まる。全日本選手権のルールも、これを受けて再び協議する。

 全日本選手権は1948年、全日本女子選手権は86年に始まり、五輪や世界選手権の最重量級の代表最終選考会を兼ねる。これまでは日本独自のルールを採用していた。