ノルディックスキーのW杯ジャンプ女子で4度目の個人総合優勝を決め、ジャンプのW杯歴代最多記録に並ぶ通算53勝目を挙げた高梨沙羅(クラレ)が17日、平昌から成田空港に帰国した。来年の冬季五輪会場で2つの節目を迎えた日本のエースは「いい感覚をつかむことができた」と開幕まで1年を切った大舞台へ好感触を口にした。

 53勝に到達した16日の試合後は眠らず、午前3時に宿舎を出発したそうだが、強風のため到着が当初の予定より約7時間も遅れた。疲労の色をにじませつつも「(風で待たされるのは)慣れている」と笑った。

 22日にはフィンランドのラハティで、自身初の個人金メダルが懸かる世界選手権が開幕する。「自分のできることを準備して乗り込みたい」と力強く語り、伊藤有希(土屋ホーム)も「自分のジャンプを2本そろえることに集中したい」と意気込んだ。