ピンク色の声援が力になった。秋田ノーザンハピネッツが本拠地に今季最多4457人を集め、16年11月27日以来の2連勝を果たした。

 守備からリズムをつかんだ。開始1分15秒で白浜僚祐(25)がボールを奪い、横浜・川村卓也(30)からアンスポーツマンライク・ファウル(フリースロー2本が与えられ、なお自陣ボールで再開)を奪うと流れに乗った。

 重圧をかけつづけ、いら立った相手からファウルを誘発。第1クオーターで横浜ビー・コルセアーズの攻撃の要である川村から3ファウルを奪い、早々にベンチに下げさせた。白浜は「死にものぐるいで守った。それが伝わったのか、序盤からファウルを誘えたかな」と粘り強い守備を振り返った。相手のゲームプランを崩し、長谷川誠ヘッドコーチ(45)も「ファウルトラブルで終始主導権が取れたのが、結果につながったかな」と評価した。

 歓声が励みになった。この日は先着4000人にTシャツが配られるなど、ピンク一色にアリーナが染まった。フロントやスタッフが手売りなどを行い、全国中継される試合を盛り上げようと懸命な活動を行ったことが今季最多動員へとなった。白浜は「これだけのお客さんが入るというのは、会社の方や裏方さんが地道に人を集める作業をしてくださったから。下手なプレーは出来ない。いい刺激になった」と満員の観客の前での緊張感が勝利につながったと感謝した。

 黄色い声にも感謝した。端正な顔立ちで白浜は女性人気も高い。前週に行われた球団のバレンタインのイベントでも写真撮影を求めて長蛇の列が出来た。昨季は強豪三河に在籍するもプレータイムは短く、出場機会を求めて今季秋田へとやってきた。「ずっと控えでいて、こうやって脚光を浴びるなんて。単純にうれしい。秋田に来て、声援を受けることができてうれしい」と女性ブースター、男性ブースターからの応援が力になっていると話した。

 19日は3連勝をかけて、横浜との2試合目に挑む。「今日以上にアグレッシブさを出していきたい」と気迫を前面に出して、勝利をつかむと意気込んだ。