スーパーラグビー(SR)参戦2年目の日本チーム、サンウルブズが明日25日、東京・秩父宮で開幕戦を迎え、昨季王者のハリケーンズ(ニュージーランド)と激突する。23日に登録選手が発表され、先発のWTBは日本代表の福岡堅樹(24=パナソニック)と昨季トップリーグ(TL)トライ王の中鶴隆彰(26=サントリー)の幼なじみが務める。50メートル5秒台の“俊足コンビ”が王者に立ち向かう。

 初のコンビが実現した。都内での練習後、福岡は照れながら言った。「こんな日が来るとは思わなかった。今後、日本代表でも組めるか分からないので、チームの両翼となれるように走り回りたいです」。2歳年上の中鶴とは小中学校時代の5年間、福岡・玄海ジュニアラグビークラブで一緒。福岡は50メートル5秒8のスピードを生かし、15年W杯、16年リオ五輪7人制日本代表として活躍した。

 一方、日本代表経験のない中鶴は昨季TLでブレーク。50メートル5秒9で17トライを奪いトライ王に輝いた。「2人で『何かやってやろう』という思い。スピード勝負で、ケンキにも負けたくない」と闘志を燃やした。

 この日は、キックを織り交ぜながらボールを積極的にスペースに動かす戦術を確認した。昨季のサンウルブズは1勝1分け13敗だったが、今季は選手52人のうち日本代表経験者が30人以上で、代表を土台とした新体制で飛躍を狙う。ただ、現在は主力のFB松島やCTB立川らが負傷などで別メニュー調整中。ティアティアHCは「故障者はしょうがないし、経験の差は関係ない。選んだ選手には自信がある。ポジティブだよ」と前を向いた。【峯岸佑樹】