ジャンプ女子の高梨沙羅(20=クラレ)の世界選手権で初の個人金メダル獲得はならなかった。今季W杯で9勝し、4度目の個人総合優勝を決めて優勝候補の筆頭とみられていた。

 1回目は98メートルとヒルサイズまで2メートルに迫り、2位。十分に逆転可能な位置で臨んだ2回目は95メートルにとどまり、合計251・1点で3位に終わった。

 20日に日本を出発した際には、来年の平昌五輪を意識し「目指すのは優勝。大事な試合にピークを持っていくのが自分の課題。オリンピックのシミュレーションになるように、集中して臨みたい」と話していた。だが、4位に終わったソチ五輪、前回の世界選手権に続き、一発勝負では勝てないというジンクスを打ち破ることはできなかった。

 笑みを浮かべながら表彰台に立ち、表彰式直後には「楽しく飛べたと思います。前の世界選手権では日の丸を1つしか掲げられなかったが、今回は2つ掲げられたので、よかったと思います。小さい頃からずっと海外を一緒に回っていた(伊藤)有希さんと一緒に2位、3位と一緒に取ることができてうれしかった。平昌に向けていいモチベーションにも、刺激にもなると思うので、来年を目指して頑張っていきたい」と話した。