アルペン参加選手最年長、45歳のチャグナー・バヤルズル(モンゴル)が健闘した。

 22日の大回転は2回目に進めなかったが、回転では上位30人による2回目に進出。2回目は途中棄権となったが、唯一の40代として輝きを放った。

 レースに臨むスタイルも独特で、レーシングスーツの上に軽いダウンジャケットを羽織り、その上にゼッケンを着て滑る。8歳から競技を始め、自らを育てた74歳になる父親は、今でも高齢者相手にモンゴルの教室で教えているという。

 首都ウランバートルなどにある国内2カ所のスキー場や、独自に4400メートルの高地トレーニングをしながら鍛え続けてきた“モンゴルスキー界のカズ”。「私は初心者みたいなもの。モンゴルの若い選手の見本となろうと出ただけさ」と謙虚に振り返った。