バレーボールの日本女子を引っ張ってきたヒロイン、木村沙織(30=東レ)が、23年のバレー人生に終止符を打った。5日、横浜市内で、Vリーグ・プレーオフ2次リーグ最終戦が行われ、木村の所属する東レ(レギュラーリーグ6位)はNEC(同1位)に1-3で敗れ、準決勝進出を逃した。これで東レは今季の全日程を終了。今季限りでの引退を表明していた木村にとって最後の公式戦となった。

 最後の瞬間、木村はコートの外にいた。第4セット7-13の時点で「両足がつった。どこもかしこも(つりそうだった)」と動けなくなり、チームメートに抱えられ退場。ベンチでマッサージを受けたが、そのままコートに戻ることなく、東レは敗れた。

 03年に日本代表に初招集された。04年アテネ五輪最終予選では「スーパー女子高生」として2大会ぶりの五輪出場に貢献し、それ以来、「サオリン」の愛称とともに、女子バレーの顔となった。

 昨年10月10日にブログで今季限りでの引退を表明。この日が最後の試合となった。試合後の会見では、主催者から「本人と所属の意向で、引退に関する質問は後日、場を設ける」と説明があった。テレビ局の取材には「自分でも最後という感じがしなくて…」などと話した。25日のオールスターゲーム(深谷)には「チャンスがあれば盛り上げたい」とコメントを出した。