リオデジャネイロ五輪体操団体、個人総合金メダリストで、昨年12月から日本初のプロ選手として活動する内村航平(28)が6日、都内で会見し、故郷長崎の外食チェーン「リンガーハット」と所属契約を結んだことを発表した。

 「ちゃんぽん」が結んだ縁だ。プロ選手として、メーンスポンサーを探している中、「同じ長崎なのですごく縁があると思ったし、心に響いた」。リンガーハットの看板商品である長崎ちゃんぽんは、自身のソウルフードでもある。野菜が食べられない幼い頃でも「ちゃんぽんに入っている野菜は食べていた。そこでしか(野菜を)取っていないぐらいでした」。この日、同社の野菜たっぷりちゃんぽんを試食し、「すごく懐かしくて、めちゃくちゃおいしいです」と顔をほころばせた。

 やっと所属先が決まり「プロとして、第1歩踏み出せたという感じです」。1カ月後には、プロ転向後初の実戦である全日本選手権(4月7日開幕、東京体育館)が控える。焦点は、新ルールでどう採点されるか。今は、練習の合間に国際試合で強豪選手の演技と点数を逐一チェックし、傾向と対策を練っているところだ。4日のW杯アメリカ大会では、最大のライバルといえるリオ五輪個人総合銀メダルのオレグ・ベルニャエフ(23=ウクライナ)が出場。高難度の技を入れた演技が厳しく採点されたのを見て「作戦を変更しようと思った」。あと1カ月で「簡単に、シンプルにした方がいい」と予定していた演技構成を易しくするつもりだ。