もっと明るく、ズルくなれ。秋田ノーザンハピネッツが65-82でサンロッカーズ渋谷に敗れ、5連敗となった。

 勢いをぴたりと止められた。30-22で迎えた第2クオーター(Q)、ボールが回らない。相手の激しい守備に司令塔の安藤誓哉(24)がパスの出しどころを見つけられなかった。「ハーフコートでは相手の方が1対1の守備がうまい。走ることができず、詰まってしまった」と10分間でわずか5得点。速攻を封じられ、流れを手放してしまった。

 空気が突然重くなる。じわりじわりと差を詰められると、選手は意気消沈。コート上での連係や励ましの声がやんでしまう。谷口大智(26)は「ダメな時に誰もしゃべらなくなる雰囲気がある」と反撃ムードをつくれていないと反省する。

 精神力が求められる。長谷川誠ヘッドコーチ(45)は真面目な選手が多いと分析。「強豪に敗れ自信を失いかけている。若いチームだし、勢いに乗ればできる。自信を取り戻させたい」と指示通りの動きでなく、もっと相手をだますようなプレーをする余裕がほしいとした。遠ざかっている白星。苦しい時期だからこそ、前を向く強い気持ちが必要だ。【島根純】