2020年東京五輪のゴルフ会場、霞ケ関CCが女性正会員を認める決定をしたことを受け、開催準備に携わる関係者に20日、安堵(あんど)が広がった。大会組織委員会の森喜朗会長は「会員の皆さまのご協力に感謝申し上げます」とコメントを出し、日本ゴルフ協会(JGA)の山中博史専務理事は「短期間に、丁寧に会員に説明し、思っていたよりも早く解決していただいたことをありがたく思う」と受け止めた。

 問題は今年に入ってから東京都の小池百合子知事らの発言で表面化した。霞ケ関CC内には外部からの指摘で規則変更に踏み切ることに、抵抗感を示す会員もいたという。小池知事は「自主的な英断に敬意を表し、感謝申し上げます」とコメントし、国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ調整委員長は「これで素晴らしい五輪を期待できる」との談話を発表した。山中専務理事は「クラブにとっては困惑する状況だったと思う」とし、今後は「組織委とともに細かい準備に入っていきたい」と暑さ対策や選手らの輸送などの課題に取り組む姿勢を示した。

 国際ゴルフ連盟(IGF)も組織委などを通じて「この決定は喜ばしく、われわれは素晴らしいゴルフ競技が霞ケ関CCで開かれることを望んでいる」との談話を寄せた。