日本の女子バレーボールで初めて五輪4大会連続出場を果たした木村沙織(30)が22日、所属チーム東レの本拠地の大津市で引退記者会見し「前ほど悔しいというのがなくなった。プレーがどうこうというより、気持ちの部分で薄れてきたものがあった」と理由を語った。

 プレミアリーグ開幕前の昨年10月に今季の同リーグ限りでの引退を表明していた。25日のオールスターには出場予定。

 17歳で日本代表に初選出された輝かしい実績の裏で「いつやめてもいいと思ってやってきた」と話した。東京・下北沢成徳高から東レに進む際に母朋子さんから「バレーが全てじゃないから大学を選んでもいいよ」と言われたことが常に頭にあったという。銅メダルに輝いた2012年ロンドン五輪後や主将を務めた昨年のリオデジャネイロ五輪後も引退を考えたことを明かした。

 現時点で後進の指導にあたることは考えていない。昨年結婚したばかりで「少しゆっくりしながら、家族の時間をつくりながら、主婦をしながら、私らしく第二の人生を楽しみたい」と話した。