秋田ノーザンハピネッツが大物食いを果たした。

 東地区5位に沈む中、一進一退のクロスゲームを演じ、同2位のアルバルク東京を第4Qに突き放した。試合後は田口成浩主将(27)が喜びの「おいさーポーズ」を披露するなど、集まったブースターと喜びを分かち合った。

 2人のフレッシャーズが躍動した。まずは2月から加入した中山拓哉(22)。フル出場した第4クオーター(Q)ではアシストを記録するなど、攻守で躍動した。25日には東海大の卒業式のため欠場したが、この日は長いプレー時間で周囲との息のあった連係を見せた。大卒1日目の新人の頑張りに、田口は「自信を持っていかにやるか。彼は東海大というすごい大学を出ているし、持っているものがある。思い切ってやれと声をかけた」と若い力が勢いをつけたと振り返る。

 次に3月から合流したレオ・ライオンズ(29)。両軍最多21得点9リバウンドと活躍。インサイドを安定させ、強豪撃破につなげた。コートを離れれば紳士的な落ち着きを見せるが、試合となれば一変。エナジー全開でチームを鼓舞する。試合前に飲むエナジードリンクで気持ちのスイッチを入れるが、心は冷静。この日も前日は全員の気持ちが空回っていたと反省し、客観的に周囲を見ようと助言していた。7カ国でプレーしたベテランの働きに田口は「本当に頼りがいのある選手」と信頼を寄せる。

 攻守で新しい力がフィットしてつかんだ勝利で、B1残留プレーオフ圏内脱出に大きく前進。脱出となる14位の横浜とのゲーム差を1とした。田口は「1戦1戦が大事。どのチームにもチャレンジする気持ちでやっていく」と気持ちを引き締めた。