スピードスケート女子短距離陣エースの小平奈緒(30=相沢病院)が27日、長野・松本市内で、所属相沢病院主催のシーズン報告会に出席した。

 今季は500メートルで出場15レース全勝。世界距離別、世界スプリントを制し、W杯総合優勝も果たすなど、来年平昌五輪のプレシーズンで、金メダルへの最短距離にいることを証明した。

 30代を迎えても進化が止まらず、無敵を保つ。アスリートとして、特に過酷な練習が必要なスケーターとして、30代は決して若くない。それでも小平は「人生の中で30代は始めの方。これから輝きを増したい」と話す。26日の大相撲春場所で、ケガを抱えながら奇跡の逆転優勝した稀勢の里も同じ30歳。「同世代のいろいろな方から刺激をもらいながら、(自分も)影響を与える存在になりたい」と前を見た。

 来月から本格始動するが、すでに五輪シーズンに向けてトレーニングは始めている。「今季は最後まで記録を伸ばし続けて終えることができた。自分としては、まだ腹八分で、あと3レースくらいは滑りたかったが、おいしい物はほどほどがちょうどいい。次のシーズンに楽しみは取っておく」と、五輪シーズンでの快進撃を誓った。