ノルディックスキー・ジャンプ男子のレジェンド葛西紀明(土屋ホーム)が28日、今季の全日程を終え、欧州遠征から帰国した。

 最終戦のW杯プラニツァ大会(スロベニア)の観戦に駆けつけた妻怜奈さん、1歳の璃乃ちゃんと一緒だったために、他のW杯代表とは別に中部国際空港経由で新千歳空港に降り立った。到着ゲートから出てくると集まった報道陣、ファン150人から拍手と歓声が上がり、思わず笑みがこぼれた。

 今季は前半戦こそ調子が上がらなかったが、2月の世界選手権後から徐々に順位を上げ、得意のフライングヒルだった19日のW杯ビケルスン大会(ノルウェー)で2位。さらに、最終戦でも3位と2度に渡って最年長表彰台記録を更新と上々の形で今季を締めくくった。「ここまでの成績を出せると思っていなかったので、うれしい半面、すごくびっくりしている。14年ソチ五輪の前のシーズンも総合22位だったが、後半戦から調子をあげてソチにつなげられた。今回も来年、平昌五輪があるのでいい終わり方できたのでつながったと思う」と納得の表情を浮かべた。

 来季の本格始動は例年通り5月の宮古島合宿からスタートする。「今年はちょっと違うことをするかもという考えはある。金メダルを目指してやっていきたい」と力を込めた。