世界4位の錦織圭(27=日清食品)が、3回戦に引き続きフルセットで4年連続の8強入りだ。同57位のフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)に「最終セットは自分のテニスを取り戻せた」と、6-3、4-6、6-3で勝ち、準々決勝では同40位のフォニーニ(イタリア)と対戦する。

 今年に入って、試合中に、突然、集中力が低下する瞬間がある。それもリードし、主導権を握りながらの時だ。この日も、第1セットは得意のリターンがさえ、相手のサービスゲームを2度破り、6-3で先取。自分のサービスゲームは1度も失わなかった。しかし、第2セットの第2ゲーム。突如、フォアのミスを連発。先にサービスゲームを落としてしまった。

 第3ゲームでは、フォアに振られたときに「(左)ひざが痛くなった」。第5ゲーム終了後には、トレーナーに治療を受けた。左ひざは、サーブの時に曲げ伸ばしで使うため、サーブでなかなか主導権を握れず。第2セットを落とすと、最終セットでも第3ゲームで先にサービスゲームを落とした。

 しかし、そこから集中力が増し、世界4位の底力を発揮。4ゲームを連取し、何とか逆転勝ちにつなげた。

 気になるのは左ひざだが、「様子を見ながら今日、治療を受ける」。準々決勝は翌日の予定で連戦となるだけに、不安が残る形となった。