3季ぶり2度目の優勝を目指す2014年ソチ五輪王者の羽生結弦(22=ANA)は、98・39点でまさかの5位スタートとなった。

 2本目のコンビネーションジャンプで4回転サルコーの着氷が乱れた。体勢を整え直して、すぐさま2回転トゥーループでリカバリーしたかに見えたが、基礎点(10・5点)に届かず、出来ばえ点での減点が響いた。

 演技を終えた羽生は悔しさいっぱいの表情だった。

 「(演技を)楽しむことはできたけど、なんだかんだ言ってまたサルコーを失敗してしまった。悔しいです。集中してループが決まった後これ(失敗)だったので実力足りないなと思った」と、早口でまくし立てた

 ソチ冬季五輪の行われた2014-15年のシーズンに初優勝を飾った後、2大会連続の2位に終わり悔しさをぶつける大会だった。

 「(SPの)結果は結果で重く受け止めてフリーに臨みたい。ノーミスにしたいし、1つ1つ丁寧に。演技に集中したい」。羽生はフリーへ向け、厳しい顔つきで巻き返しを誓っていた。