SP5位の羽生結弦(22=ANA)はフリーで自己記録を更新する歴代記録最高の223・20点、合計321・59点で逆転優勝した。

 同2位の宇野昌磨(19=中京大)はフリー214・45点、合計319・31点で2位。同22位の田中刑事(倉敷芸術科学大)はフリー148.89点、合計222・34点、19位だった。

 フィギュア18年平昌五輪で男子は、上位2人の順位の合計が「3」となり、13以内で最大枠3を確保した。

表彰式でメダルを手に笑顔を見せる2位の宇野(左)と羽生(撮影・鈴木みどり)
表彰式でメダルを手に笑顔を見せる2位の宇野(左)と羽生(撮影・鈴木みどり)

<総合成績>


順位選手合計SPFS
羽生結弦321.5998.39223.20
宇野昌磨319.31104.86214.45
金博洋303.5898.64204.94
ハビエル・フェルナンデス301.19109.05192.14
パトリック・チャン295.16102.13193.03
ネイサン・チェン290.7297.33193.39
19田中刑事222.3473.45148.89



羽生結弦

 冒頭の4ループは綺麗に着氷。続く4サルコーも高いジャンプで難なく着氷。中盤の4サルコー-3トーループも決めた。終盤の3連続ジャンプも着氷。曲調に合わせステップを刻んだ。演技後、人差し指をたてガッツポーズをみせた。

コメント

 残念に思っていたのはフリー。もっと練習を重ねないといけないと思った。頑張って練習を重ねてきて、もっと練習をしないといけないということが分かった。今日滑ったプログラムのことは忘れてしまいましたが、この大会に向けて日々一生懸命に練習をしてきた。またみなさんが自信を与えてくれた。みなさんに最高の演技を見せることができない時もあり、本当に悲しい事なのですが、ただ、ファンのみなさんがここで喜んでいただけたのであれば、私もうれしいです。

フリーの演技でジャンプの着氷後ガッツポーズする羽生(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技でジャンプの着氷後ガッツポーズする羽生(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技を終え、ガッツポーズする羽生(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技を終え、ガッツポーズする羽生(撮影・鈴木みどり)

宇野昌磨

 冒頭の4回転ループは綺麗に着氷。続く4回転フリップも着氷。シーケンスやスピンは全身使い表現。中盤の連続ジャンプも着氷。終盤の4回転のコンビネションも決め、3連続ジャンプも難なく着氷した。演技後、舌を少しだし笑顔でガッツポーズを見せた

コメント

 今シーズンでの1番の演技がこの大きな大会、そして去年の雪辱だった大会で出すことができてよかった。楽しく滑ろうと思って6分間からすごく落ち着いて楽しく滑ることができて、本番も落ち着いて最後まで切羽詰まったというよりかは、去年とは変わって余裕の演技ができた。世界選手権というのを深く味わえた大会だった。去年の失敗や今年積み上げてきたものが、この大会につながった。(2回目の大会出場)2度同じ過ちを冒したくない気持ちで1年間練習してきて、最高の形で終えることができてよかった

フリーの演技を行う宇野(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技を行う宇野(撮影・鈴木みどり)

田中刑事

 冒頭のジャンプは着氷。続けての連続ジャンプは初めのジャンプで少しバランスを崩した。会場の拍手を背に両手を大きく使い表現。終盤の連続ジャンプはミスなくこなしたが、続けての3連続ジャンプで転倒。演技後は少し悔しそうな表情をみせた。

コメント

 ジャンプの失敗がショートに続きフリーでもあり、それでもショートは低いところからスタートだったが、やりきるということしかなかったので、アピールするところはアピールしてきた。ショートでもしっかり点数を出さないと全体の評価が下がってくるので、もっと戦えるようにしていきたい。来シーズンはオリンピックシーズンなので少しでも代表選考に組み込んでいけるように、自分を高めていきたい。

フリーの演技を行う田中(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技を行う田中(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技を終え、悔しそうに下を向く田中(撮影・鈴木みどり)
フリーの演技を終え、悔しそうに下を向く田中(撮影・鈴木みどり)

<滑走順とSP成績>

<第1グループ>

1=マイケル・クリスチャン・マルティネス(フィリピン)69.32

2=ヨリック・ヘンドリックス(ベルギー)73.68

3=田中刑事(日本)73.45

4=パウル・フェンツ(ドイツ)73.89

5=ジュリアン・ジー・ジェイ・イー(マレーシア)69.74

6=モリス・クビテラシビリ(ジョージア)76.34

<第2グループ>

7=シャフィック・ベセイエ(フランス)78.82

8=ミーシャ・ジー(ウズベキスタン)79.91

9=ミハル・ブレジナ(チェコ)80.02

10=デニス・バシリエフス(ラトビア)81.73

11=ブレンダン・ケリー(オーストラリア)83.11

12=アレクサンドル・マヨロフ(スウェーデン) 77.23

<第3グループ>

13=マキシム・コフトン(ロシア)89.38

14=アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル)85.28

15=ケビン・レイノルズ(カナダ)84.44

16=ミハイル・コリヤダ(ロシア)93.28

17=ジェイソン・ブラウン(米国)93.10

18=デニス・テン(カザフスタン)90.18

<第4グループ>

19=羽生結弦(日本)98.39

20=ネイサン・チェン(米国)97.33

21=金博洋(中国)98.64

22=パトリック・チャン(カナダ)102.13

23=宇野昌磨(日本)104.86

24=ハビエル・フェルナンデス(スペイン)109.05