逆転優勝した羽生結弦は興奮冷めやらぬ様子で演技を振り返った。

 -今季初のノーミス。試合を終えた時、どう思ったか

 羽生 世界選手権のフリーって楽しいと思った。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)-2回転トーループが終わった時に感覚が良ければ5個目の4回転をやろうと思ったが、しんどかった。

 -調子の波がある中で、どう安定した演技を見せているか

 羽生 昨季、NHK杯とグランプリ・ファイナルでノーミスした時に思ったが、クリーンなプログラムをするのは大変。精神的なものとか、何回も試合に合わせないといけない体力。調整が難しいと感じている。いまの構成ではループが技術的に安心できるものじゃない。もう一段階が難しい。

 -最後まで流れのある演技を通せた。ジャンプへの意識は

 羽生 4回転サルコーに関しても4回転トーループに関してもすごく集中していた。やっていて自分が風だったり、川の中にどぶんと入っていたりするような感覚、(フリーのテーマでもある)自然の中に入り込んでいる感覚があった。いい集中状態だったと思う。

 -朝の公式練習は控えめな内容だった

 羽生 SPの悔しさがあって思い切って練習したかったが、本番までの間が短かったのでブライアン(・オーサー・コーチ)から抑えてと言われた。(演技前の)6分間練習で既に脚に来ていてしんどいと思ったが、最後の調整がちょっとした体力につながったと思った。