10日夜にフィギュアスケート女子10年バンクーバー五輪銀メダリストの浅田真央(26=中京大)が現役引退を発表したことを受け11日、日本スケート連盟の関係者がコメントを発表した。

 橋本聖子会長は「長い競技生活、本当にお疲れさまでした。今日のスケート界の躍進があるのは、浅田真央選手が世界の頂点を極め続けた大活躍のお陰です。そのひたむきな努力と、それを支えた人間力に、心より敬意と感謝を申し上げます。これまでの経験を活かし、次のステージで一層のご活躍を祈っております。」とフィギュア人気を支えた功労者にエールを送った。

 伊東秀仁フィギュア部長は「突然の引退に大変驚いております。平昌オリンピックまで頑張っていくと思っていましたので、色々考えての大きな決断であったと思います。浅田選手の日本のスケート界、いや世界のスケート界に残してきたものは計り知れません。功績だけでなく、多くの人々に夢と感動をもたらしてくれました。また、現在のスケート選手は浅田選手を見て、スケートを始めた選手がたくさんおります。彼女の素晴らしいスケートは多くの選手の目標であり、憧れと思います。本当に長い間、お疲れ様でした。今後は新たな夢と目標に向かって頑張って欲しいと思います」。小林芳子強化部長も

「引退の一報を聞き、残念な気持ち、寂しい気持ち、まだ一緒に行ける、行こう、もう辛いんだ、と色々な気持ち、相反する思いで一杯でした。でも昨夜、浅田選手から電話をもらいお話ししているうちに、次のスタートラインに立った彼女を応援しようと爽やかな気持ちになりました。05年世界ジュニアで初めて帯同し、昨年のグランプリ(GP)フランス大会が最後になりました。スケートが楽しくて楽しくて天真爛漫に演技する姿から、気持ちと身体がうまく連動できず苦しむ姿まで多くの浅田選手を真近で見てきました。10年以上、浅田選手の競技に連盟役員として関わってきましたが、この間、スケート界に残した功績は計り知れません。それ以上に日本のみならず世界の人々にフィギュアスケートの素晴らしさ、そして感動を与えてくれました。ひた向きに努力する姿、辛い時も決して弁解することなく真っ正面から立ち向かう姿に心惹かれたことと思います。

まさに、スケート界の歴史の1ページに刻まれる選手です。本当に長い間お疲れ様でした。そして有難う。これからの新しい夢に向かって全力で、たまには力を抜いて、頑張って下さい。」とそれぞれ感謝の思いをつづった。