次は世界一-。卓球のアジア選手権を制した平野美宇(17=エリートアカデミー)が24日、羽田空港に帰国した。世界ランク1、2、5位の地元中国勢に3連勝しての優勝に自信を深め、「(1月の)全日本で優勝し、アジアで優勝。次は世界で優勝したい」。5月29日開幕の世界選手権(ドイツ・デュッセルドルフ)の目標はメダルから金メダルに上方修正した。

 昨秋に初参戦した世界最高峰の中国スーパーリーグでは今回勝った3選手に全敗。世界トップの中国勢に勝つためには、あと2年は必要と考えていた。「まさか半年で勝てるとは。すごく速いスピードで伸びている。もともと中国選手は雲の上の存在。今回勝つことができて、全然普通なんだと。見方が変わった」。

 世界選手権は約1カ月後。丁寧ら中国勢はプライドをかけて万全の対策を練ってくるはず。「もっと上にいかないといけない。自分が成長したら何回も連続で勝てる。中国選手を完全に超えたい」と言い切った。

 空港にはテレビカメラ7台と50人以上の報道陣が殺到した。騒がれることがプレッシャーになる選手も少なくないが、福原愛のように幼少から注目されてきただけに、心もタフだ。「メディアが集まることは、うれしいプレッシャー。(重圧になるほど)メンタルは弱くない」。心技体がそろう17歳。女子シングルスでは、48年ぶりの日本人世界王者は射程圏内に入っている。【田口潤】