運命を分ける戦いだ。2戦先勝方式のBリーグB1残留プレーオフ(PO)1回戦が明日13日に開幕する。

 B1全体最下位18位の仙台89ERSは、アウェーで同15位の富山グラウジーズと激突。2敗すればB2に自動降格する。11日は仙台市内で調整し、練習終了前の円陣では高岡大輔アシスタントコーチ(35)が「生きるか死ぬか」と危機感をあおった。

 普段とは違う雰囲気が漂った。司令塔の石川海斗(26)は「1部にいるメンバーなのか、2部にいるメンバーなのか試される」と厳しい表情で言った。富山とはレギュラーシーズン1勝1敗。仙台は2点、3点シュートの成功率、1試合平均得点など多くの部門でリーグ最低成績だが、石川は「レギュラーシーズンと残留POは別物」と、短期決戦を左右する1プレーへの集中力を研ぎ澄ます。

 間橋健生ヘッドコーチ(46)は「50点台に抑えたい。死に物狂いで」と、持ち味の守備に勝機を見いだす。主力の片岡大晴(31)は「辛抱強く戦えるか」と言った。6、7日のホーム栃木戦では縦140センチ、横210センチの応援フラッグ2枚にブースターがB1残留を願い寄せ書きした。その旗を富山に持ち込み、大一番に挑む。【久野朗】