リオデジャネイロ・パラリンピック代表で世界9位の真田卓(31=凸版印刷)が、男子シングルス準々決勝で世界4位の第3シード、グスタボ・フェルナンデス(23=アルゼンチン)に3-6、6-4、2-6のフルセットで敗れた。

 「ファーストサービスが入っていれば勝てた試合でした。緊張感がありました」。真田のフォアの威力は世界が認めている。サービスで相手を崩してラリー戦に持ち込み、フォアのウイニングショットにつなげれば「勝てると思っていた」。ただ、コンディションが万全だった分、気負いから気持ちが空回りした。

 第1セットを取られたが、精神的に落ち着いた第2セットは上位ランカーを上回るプレーを見せた。フェルナンデスがコートの深い位置で守りを固めると、強打を封印。コントロールショットで左右に振り回してミスを誘いながらポイントを重ね、フルセットに持ち込んだ。

 現在、日本人では最高の世界9位にランクされている。グランドスラムにストレートインするためにはさらなるランクアップが必要で、今大会も優勝が目標だった。ファイナルセットで逆襲を許したものの、今年の全豪王者に対して十分に戦え、勝てる感触もつかんだ。確かな自信と反省を胸に、真田はこれから韓国、欧州のツアーに向かう。