アテネ五輪銀メダリストで54歳の山本博(日体大教)が壮年の部で2年ぶりに優勝した。

 予選を1位通過。世界選手権出場経験もある加藤秀人(岡山)との決勝は、第1セットで30点の満点を出した加藤に先行されたが、持ち前の勝負強さを発揮して逆転勝ちした。「昨年は右肩の手術で欠場した大会で、2年ぶりの優勝が目標だった。2日間、風が強くて苦労するコンディションだったが、決勝戦では風もやみ、好記録での接戦を制して優勝することができた。1セット目に加藤選手が満点を出して、追い掛ける立場でスタートしたが、落ち着いて自分のプレーに集中することができた」と満足そうだった。

 20年東京五輪出場を目指し、昨年4月に右肩腱板(けんばん)の再生手術を受けた山本は、昨秋の復帰後、全国レベルの大会で初優勝。「秋の全日本選手権、そしてナショナルチーム選考会の出場権を得るため、多くの大会に出場して記録を出したい」と手応えを感じていた。