2020年東京五輪・パラリンピック大会組織員会は22日、大会マスコットの応募要項を発表した。デザインの応募受け付けは8月1~14日に決まった。

 東京大会の目玉は「最終候補作品への全国小学生の投票」。12月初旬に最終候補3、4案を公表し、18年1月中旬まで投票期間とする。その後、マスコット審査会と組織委理事会を経て同年7~8月に1案を正式発表する。

 得票数が僅差であった場合、全ての投票行動が有効かを調査する場合がある。不正がなければ、最多得票数の作品が勝者となる。

 小学生の投票は1クラスを最低単位とし、強制ではなく自由参加となる。例えば過疎地域の小学校で児童数が少なければ、学校単位と投票でも構わない。

 文部科学省管轄の小学校に対しては、同省を通じて投票参加への広報を行う。一方、同省管轄以外の他国籍小学校でも、投票への参加は可能とする。組織委の中尾潤マーケティング局次長は「教育と大会の機運醸成が目的。クラス単位で議論することが重要だと考えた」と意図を語った。

 主な応募要項の内容は次の通り。

 ◆応募資格 18歳未満の未成年は18歳以上の大人とグループを組むことで応募できる一般公募

 ◆必要提出物 6面デザイン(前・後・上・下・左・右)。複数の表情。複数の競技ポーズ。プロフィル(制作意図と特徴)

 ◆制作条件 大会エンブレムを正面に入れる。東京大会全ての競技ポーズができる。性別を設定しない。五輪とパラリンピックのマスコットは世界観を共通にしつつ、デザインは類似しないこと。単体でも複数体でも構わない。

 ◆考慮する項目 「共感性」…東京大会のアンバサダーとして多くの人に愛されるマスコット。「象徴性」…東京や日本らしさを感じることができること。「独創性」…オリジナリティーにあふれ、個性的であること。「審美性」…デザインとして優れていること。「展開性」…アニメーション、ライセンス商品や大会案内など、さまざまな媒体で展開可能であること。「再現性」…カラーやモノクロなど拡大、縮小で再現してもデザインイメージの変化が少ないこと。

 ◆審査方法 形式要件のチェック→複数の専門家による審査→審査会の審査

 ◆名前 作品決定後にプロのコピーライターが複数案提示→最終決定段階でマスコット作者も含めて審議

 ◆賞金・賞品 100万円、東京大会開会式への招待。最終候補作品の入選賞金は10万円。