ラグビーの17年女子ワールドカップ(W杯、8月・アイルランド)に向けて、日本代表候補の最後の戦いが始まる。

 女子代表の有水剛志ヘッドコーチ(HC、43)が24日、都内で行われた記者会見に出席し、6月の欧州遠征メンバー28人を発表した。

 リオデジャネイロ五輪7人制に出場したBK冨田真紀子らが選出された。欧州遠征は6月3、7日にアイルランド選抜、11日にウェールズ代表と強化試合を行う。世界ランキング17位の日本は、W杯1次リーグで同5位のアイルランドとも対戦する。有水HCは「本番2カ月前に対戦することはいろいろあるが、W杯の会場や現地を経験することは大きなメリット。(W杯出場が決まってからの)この半年の戦術がどこまで通じるかを確認して本番のメンバーを考えたい」と話した。

 同じ時期に7人制のフランス遠征が重なり、FW桑井亜乃らの一部主力選手は同遠征に参加。日本ラグビー協会によると、女子の競技人口は世界で約200万人で国内では約3500人と少ない。女子15人制は男子ような整備された環境がなく、代表戦は例年アジア選手権のみで、代表強化は五輪競技でもある7人制が中心となっているのが現状だ。W杯メンバーは7月下旬に発表予定という。

 会見に出席したFW斉藤聖奈主将は「W杯は7人制のリオ五輪と同じぐらいの大会だと思っている。目標のベスト8以上となって、女子ラグビー界の新たな歴史を築きたい」と力を込めた。

 女子代表は昨年12月、アジア・オセアニア予選(香港)でフィジーと香港を下して1位通過。4大会ぶり4度目のW杯出場権を獲得した。