全仏オープンジュニアの本戦進出をかけた、６カ国の代表男女各６人による「全仏オープンジュニアワイルドカード選手権　ｉｎ　ｐａｒｔｎｅｒｓｈｉｐ　ｗｉｔｈ　ＬＯＮＧＩＮＥＳ」が２６日にパリで開幕した。

　ランキングでは本戦に出場することができない世界の若手にチャンスを与え、才能を発掘する大会。日本から、男子は世界ランク２５５位の白石光（１７＝東京・有明ジュニアテニスアカデミー）、女子は同７６位の永田杏里（１７＝愛知・南山高）が出場。モンルージュで行われた１次リーグを、ともに２連勝で突破し、２７日にローランギャロスで行われる決勝に駒を進めた。

　永田は第１試合でインドのマリカ・マラーティ（１４）と対戦。女子の参加６選手の中でランキング１位の実力を見せつけて６－１、６－０で圧倒した。第２試合は、同じく初戦を勝っているブラジルのナタリア・ウルフ・ガスパリン（１７）と対決。強烈なショットに手を焼き「速い球で返ってきたり、なかなか流れがつかめなくて…」と、第１セットは一時３－３と拮抗（きっこう）。それでも「３－３から、しっかり取れたのは大きかった」と最終的に６－３で振り切り、勢いに乗った第２セットは６－０で一気に試合を決めた。

　日本勢の女子としては２年連続の決勝となり「ローランギャロスを舞台に戦えるのは本当にうれしい」と一安心。しかし、米国のコリー・ガウフとのファイナルへすぐ表情を引き締め「次の相手は強くて、しつこい。今日はあまり打つ機会がなかったですけど、ストロークもしっかりやっていきたいし、サーブは練習の時より良い当たりが増えてきたので、続けていきたい」と優勝へのイメージを膨らませた。

　赤土コートでの戦い方にも徐々に慣れ「多くは打ってないけど、ドロップショットが有効で、大事なところでトライできた。決勝も土の特徴を生かして、ドロップやスライスを有効に使いたい」。そして「せっかく、こういう機会をいただいているので。本戦を勝ち取り、全仏の舞台で戦えるように頑張ります」と決意を語った。決勝で勝てば、推薦枠で全仏オープンジュニアの本戦に出場できる。