日本女子のホープ、川合美乃里(16)が東京五輪の波を制した。地元の声援に乗って快進撃を続ける川合は、黒川日菜子(20)と決勝で日本人対決。6本目に6・83の高得点を出して逆転し、巧みなポジション取りで13・10-12・40で逃げ切った。最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)への予選シリーズ(QS)で2番目にランクが高いQS3000で日本女子が優勝するのは初。目標の20年東京五輪メダル獲得へ、川合が波に乗った。

 優勝を決めた川合の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。「ここにいること自体、信じられない。本当にうれしいです」。サーフィン仲間に肩車され、砂浜を埋めた約1000人のファンに手を振った。QS3000カテゴリーで日本女子の初優勝。「目標は準々決勝。まさか、優勝とは」。瞳をぬらしたのは涙だった。

 決勝はアマ時代からライバルの黒川との日本人対決。抜群のポジショニングで相手の動きをマークしながら得点した。準決勝では元CT選手のストイル(オーストラリア)に最後の1本で逆転勝ち。「全部、樹(いづき)さんのおかげです」と感謝した。