世界3大レースの1つ、インディ500で元F1ドライバーの佐藤琢磨(40=ホンダ)が日本人初優勝を果たした。2列目からスタートし、残り5周でトップに立って逃げ切った。

 日本人ドライバーで初めてインディ500に足跡を残したのは1991年に初出場したヒロ松下(本名松下弘幸)だった。松下電器産業(現パナソニック)創業者の故松下幸之助氏の孫で、80年代半ばから米国に移り住んで各地を転戦。91年から5年連続で挑戦し、95年にマークした10位が自己最高成績だった。

 94年からは松田秀士が挑戦を始め、96年は8位に食い込んだ。2003年には高木虎之介、中野信治の元F1ドライバーの2人に加え服部茂章、ロジャー安川の4人が出場。高木が5位と健闘した。

 その後は松浦孝亮、武藤英紀が挑戦。佐藤琢磨は10年から参戦を始め、12年には最終周まで優勝争いを演じた。

 インディアナポリス・モータースピードウエーの博物館によると、第2次大戦前の1935年には日系2世のタケオ・ヒラシマがメカニックとして出場した記録がある。