男子100メートル背泳ぎで、入江陵介(27=イトマン東進)が11年上海大会以来6年ぶりの表彰台を逃した。決勝で53秒03をマークして4位だった。それでも08年北京五輪から8大会連続で世界大会に出場する背泳ぎの第一人者は、存在感をアピールした。

 入江は、予選を全体5位、準決勝は同4位で突破し、健在をアピールした。しかし、決勝での上位の壁は厚かった。メダルまでは届かなかった。

 もともと、今大会の開催地であるブダペストでは泳いでいないはずだった。昨夏のリオ五輪は100メートルで7位、200メートルで8位に沈んだ。12年ロンドン五輪からの4年間を振り返って「選手として賞味期限切れかなと感じることが多かった」と衝撃的な言葉を口にした。

 リオ後に3カ月の長期休養をとった。今年2月から米国ノースカロライナ州のプロスイマーが集うクラブで活動を始めた。泳ぐ喜びがよみがえった。「1年間明ける予定の中で、戻ってきたことに意味がある」。再び世界の舞台に立ち、泳ぎ続ける気概は見せた。100メートルで逃したメダルは、明日27日から予選が始まる200メートルでつかみとる。【益田一弘】

▼男子100メートル背泳ぎ決勝

(1)徐嘉余(中国)52秒44 (2)グレイバーズ(米国)52秒48 (3)マーフィー(米国)52秒59 (4)入江陵介(イトマン東進)53秒03