ホンダとザウバーF1チームは27日、両者の間で結んでいた18年以降のパワーユニット供給に関する合意を白紙に戻すと発表した。

 両者は昨年10月から交渉を重ね、今年4月に合意に達していたが、6月にザウバーのチーム代表が交代し、来季に向けたチーム力の強化やドライバー起用の都合上、ホンダ以外のパワーユニットメーカーとの関係を優先することになった。

 ホンダの山本雅史モータースポーツ部長は次のように語っている。

 「ザウバーとは、供給決定までの過程で非常に良い信頼関係を築くことができており、一緒に18年シーズンを迎えることを楽しみにしていました。しかし、先方の運営体制の変化などに伴い、互いの目指す方向性に相違が生じたため、双方合意の上でパートナーシップ計画の解消を決定しました。これまでの協力に対してザウバーに感謝するとともに、今後の健闘を祈ります」

 ホンダはマクラーレンに対してワークス供給を行っているが、こちらの提携継続についても解消または休止のうわさがある。これについて山本部長はこう付け加えた。

 「今回、このような発表をしなければいけないことは残念ですが、Hondaのモータースポーツへの情熱と、F1に対する強いコミットメントに変化はありません」

 なお、8月2日にはホンダ育成ドライバーの松下信治がザウバーをテストドライブすることになっているが、こちらへの影響はない。(米家峰起通信員)