世界45位の大坂なおみ(19=日清食品)が大金星だ。前年度覇者で同6位のアンゲリク・ケルバー(ドイツ)に6-3、6-1の65分で快勝。2回戦では同90位のアレルトバ(チェコ)-同196位のペテルション(スウェーデン)の勝者と対戦する。

 日本女子が4大大会前年覇者に勝ったのは、73年全豪準々決勝で沢松和子が72年優勝のウエード(英国)に勝って以来史上2人目の快挙。68年オープン化以降、全米のセンターでシングルスに勝った初の日本女子となった。また、4大大会でトップ8シードに勝ったのは、06年全仏1回戦で森上亜希子が第3シードのペトロワ(ロシア)を破って以来。全米では94年3回戦で、遠藤愛が第6シードのダベンポート(米国)に勝って以来23年ぶりと、記録ずくめの勝利となった。

 マッチポイントで、ケルバーのフォアがネットすると、大坂は小さなガッツポーズ。初めて笑顔を見せ「最高の気分。とにかくプレーに集中した」と、センターの観客からの声援に、ラケットを振って答えた。

 第1セット、4-3で迎えた第8ゲームで、相手のサービスゲームを破った。続く自分のサービスで2度のブレークポイントを握られたが、フォアのパスなどで逃れキープ。第2セットは圧倒し、結局、最後まで自分のサービスゲームを落とさずに、前年度覇者に快勝した。