F1第17戦USGPの予選で、マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが「これ以上の走りは無理だ」というほどの渾身(こんしん)のアタックでQ3に進出し9位、ストフェル・バンドールンは旧型空力パッケージということもありQ2敗退で予選13位に終わった。

 アロンソは「Q2ではとても良いアタックが決められた。今日はQ3に進めるかどうか不安もあったし(上位のペナルティーにより)8番グリッドスタートというのは予想以上の結果だ」と笑顔を見せた。

 一方、FP-2からは新型フロントウイングをアロンソに譲ったバンドールンはマシンが煮詰めきれず苦戦を強いられた。

 「(新型ウイングを付けた)FP-1ではフィーリングが良かったけど、旧スペックに戻したFP-2からマシンバランスに苦しんで気持ち良く走れなくなってしまった。僕はパワーユニット交換による5グリッド降格ペナルティーが決まっていたからフェルナンドに新型を譲るというのは正しい判断だったと思うけどね」

 アロンソがQ3に進出したとは言え、3強チームに次ぐポジションはまたしてもフォースインディアに奪われ、ルノーに途中移籍したばかりのカルロス・サインツにも先行を許した。

 ホンダの長谷川祐介F1総責任者は、次のように予選を振り返った。

 「相変わらずルノーに前に行かれたのが悔しい。コンマ1秒くらいの差でしたから、ガチンコの良い勝負ではあったと思いますが、結局のところ今の我々はルノーやトロロッソなどと本当にギリギリの戦いをしているので、ひとつ失敗したりうまくタイムがまとまらないと一気に13位とか14位まで落ちてしまいますから」

 それでも明日の決勝はアロンソが8番グリッド、バンドールンが14番グリッドからスタートする見込み。ポイント獲得の可能性は十分にある。

 「今のところは(レースペースは)そんなに悪くはないと思っています。昨日のロングランのペースも決して悪くありませんでしたし、燃費はいつも厳しいんですけど、ここのところそんなに問題はなっていませんしね」

(米家峰起通信員)