平昌五輪金メダル候補の小平奈緒(31=相沢病院)が、まさかのアクシデントに襲われた。女子1000メートルのゴール直前に転倒。同組選手への滑走妨害で失格となった。高木美帆(23=日体大助手)が1分14秒89の国内最高記録を出し、1500、3000メートルに続く3冠に輝いた。

 突然のアクシデントに、会場は騒然となった。最終コーナーを周り、最後の力を振り絞り、ゴールしようとした小平が右によろめく。そのままバランスを失うと、アウト側を滑っていた郷亜里砂(29=イヨテツク)の前方に転倒。倒れながらゴールした。一時は3位と発表され、表彰式にも出たが、その後の裁定で、走路妨害による失格処分となった。

 2組前、高木美に自らが昨年出した国内最高記録を0秒19更新された。「今日はタイムが出る。わたしもやってやろう」と気持ちを高めてレースに臨んだ。結果的には、それが裏目に出た形となった。レース後は「ワクワクしすぎた。意気込みすぎた」と反省した。 昨季は国内外で15戦全勝だった500メートルとともに、1000メートルも12戦中、11度で表彰台に立ち、3勝を挙げている。五輪2冠も狙える立場だけに、今回の転倒をトラウマにするわけにはいかない。「良い記録と転倒は紙一重。守りに入らず、チャレンジしていく」と必死に気持ちを切り替えていた。