最下位からの復活を目指す関大が、63年以来54季ぶりに同大から勝利を挙げた。今季の成績を2勝1敗とし、上位3校が進む大学選手権出場に1歩前進した。

 台風を味方につけた。BKにタレントをそろえる同大に対し、関大がこだわるのは低く、鋭く、前に出るタックル。前半6分にプロップ藤井拓海主将(4年)のトライで先制すると、7-5の同30分にもラック際をロック高井杏輔(1年)が突いてトライ。14-5で前半を折り返した。

 後半はほとんどを敵陣でプレー。ボールの展開に苦しむ相手に対し、何度も体を張って攻撃を食い止めた。藤井は「『思い切って(ディフェンスで)上がろう』と話をしていた。全員が頼もしく見えた」とニッコリ。昨季全国4強の同大から勝利をつかみ「心の底から勝てて良かった」と喜んだ。

 次節は29日に、開幕3連勝の天理大にぶつかる。桑原監督は「この雨は向こうの攻め方にも影響を与えた。『恵まれて』と言っていいか分かりませんが、天候にも恵まれた。今日勝たな、勝つチャンスがなかった」と感慨深げ。大学選手権を頭に描き「もちろん目指しますよ!」と力強く言い切った。