16年世界ジュニア選手権優勝の本田真凜(16=大阪・関大高)が12人中10位の52・60点で、ほろ苦いGPデビューになった。

 演技後は表情を失い、得点のアナウンスを待つ間も上を見上げたり、首を振るなど悔しさをにじませた。いつもの明るさは消え「今回、本当に情けない演技をしてしまった。明日(フリー)頑張ろうと思います」と小さな声で振り返った。

 ピアノ曲「ザ・ギビング」は実戦初披露。冒頭の連続ジャンプでは3回転ルッツは着氷したものの、3回転トーループで転倒し「久しぶりのショート(SP)での転倒。落ち着いて切り替えることが出来なかった」。会場を沸かせた中盤のスピンも回転数などが足りず、4段階で最低評価のレベル1と取りこぼした。最後のダブルアクセル(2回転半)も空中で抜けるなど、ジャンプは3要素中2つのミスで得点が伸びず「ジュニアの最初の時もショートが全然できない時期があった。克服したつもりだったけれど、初心に戻って落ち着いて切り替えることをやっていきたい」と今後を見据えた。

 首位はケイトリン・オズモンド(21=カナダ)で76・06点。フリーは28日(日本時間29日)に行われる。