関西2位の京産大が、数的不利にもかかわらず24点差を大逆転して8強に進出した。

 開始22分までに3トライを許すなどして0-24と大きくリードされた。ここから反撃に出るも、前半37分に2トライを挙げていたU-20(20歳以下)日本代表のNO8フェインガ・ファカイ(2年、日本航空石川)が1発退場。残り43分間を14人で戦った。

 コーチ陣からは「お前ら諦めるんか! 7人でもスクラムを押せ」と必死のゲキが飛んだ。伝統の強力FWでモールを押し込んでトライを奪うなどして、前半を22-24の2点差で折り返した。

 後半8分にモールから城間賢(1年、御所実)が飛び込んで27-24と逆転に成功。その後もFWで圧倒し、粘る法大を突き放した。

 フッカーの中川将弥主将(4年、御所実)が、関西リーグ最終節近大戦で頸椎(けいつい)を損傷し現在も入院中。就任45年目の大西健監督は「中川が戻ってくるまでは勝ち続けようと、みんなで話をしている。京産大らしいラグビーができた」と真剣な表情で話した。

 23日の準々決勝では対抗戦2位の明大との対決になる。元日本代表CTBの元木由記雄ヘッドコーチ(46)は「(14人になった)50分間は良くやったと褒めてあげたいが、ホンマは最初からやらなアカン。明治には全てを出し切らないと、食らいついていけない」と訴えかけた。