女子シングルスで昨年覇者の平野美宇(17=エリートアカデミー)が耐え抜いてベスト4進出を決めた。

 準々決勝で昨年社会人女王の松沢茉里奈(25=十六銀行)と対戦。第1ゲームを奪われると、終始追う展開が続く。2-3で迎えた第6ゲーム。10-4から、猛反撃を食らい、1点差まで追い上げられたが、あきらめない。「あと1ゲーム負けたら終わり。白目を向きながらやってた。お客さんにどん引きされる顔をしてた」と、執念で11-9と奪い、最終ゲームに持ち込むと、やっと勢いに乗った。

 昨年は全日本、アジア選手権制覇。世界選手権でも銅メダルを獲得した。数々の修羅場を乗り越えた経験は土壇場でいきる。最終ゲームは持ち前の高速ラリーを駆使して序盤から5-0と圧倒。中盤から追い上げられたものの、粘りきって4-3で勝利。連日のフルゲームの勝利に「大接戦をまた勝ててよかった」と、最後は世界の経験をいかして、3年連続で4強に勝ち上がり、目標の連覇に迫った。