ハンドボールの男子日本代表が、厳しい状況に追い込まれた。

 19年世界選手権(デンマーク、ドイツ)予選を兼ねた大会が行われ、日本はイランに32-37と敗れた。

 1勝1敗の2位で進出する2次リーグ2組では、前回覇者のカタールと同2位のバーレーンが同組。世界キップは、UAEを加えた4カ国のうち上位2カ国に与えられる。

 この日10得点と1人気を吐いた徳田新之介(22=筑波大)は「まずイラン戦が重要。勝つか負けるかで大きく違う」と話していた。勝って1位突破できれば、2次リーグ1組で強敵となるのは韓国ぐらい。準決勝進出で獲得できる世界選手権に大きく近づけた。

 しかし、2位突破で状況は大きく変わる。カタールは欧州などからの国籍変更選手が主力を占め、15年世界選手権では2位に入った世界的な強豪。バーレーンは13日に日本で行われた壮行試合で敗れた相手だ。どちらかには勝利しないと、2大会連続の世界選手権出場はかなわない。

 20年東京五輪は開催国として出場が決まっている日本だが、本番までの「世界との真剣勝負の場」は19年世界選手権しかない。出場を逃すようなら、32年ぶりに出場する五輪が「ぶっつけ本番」の大会になる。

 五輪実施競技の中で、唯一男女ともに16年リオデジャネイロ五輪出場を逃したハンドボール。さらなる屈辱を味わわないためには、2次リーグでカタールかバーレーンに勝つしかない。