昨年末の日本代表合宿中に暴力問題を起こした競泳男子平泳ぎの小関也朱篤(やすひろ、25=ミキハウス)が24日、大阪・八尾市内で取材に応じた。

 昨年12月1日のスペイン合宿中に、同じミキハウス所属で同部屋だった天井翼(23)が、練習後の空き時間にサッカーをして、炊事当番の時間に自分よりも遅れてきたことに立腹。左手で腹部を1発、左手甲で顎を1発殴ったとされる。

 小関は「自分が先に部屋に戻り、炊飯の準備をしていた。天井くんは12時ちょうどか、過ぎたくらいに来たので、後輩への指導として『何をやっているんだ』と手を出してしまった」と説明。さらに「時間を決めて、この時間に一緒にやろうとコミュニケーションをとっていればよかった」と言う一方で、殴った具体的な理由については「そこ(時間に遅れたこと)ではなく、社会人として泳がせて頂いているのに、サッカーをしていたことに対して。(炊事)当番を忘れたと思った。当番を忘れて、サッカーをしていたことに腹を立てました」とも語った。

 炊飯当番は昼食の白米を炊くことだけを任されていた。小関が立腹していることを伝え聞いた天井が正午頃に慌てて部屋に戻り「すいません」と謝ると、小関は「何をやっているんだ」といきなり殴ったという。当時の状況について小関は「利き手ではない左で2度(殴った)」と認めた。

 殴られた天井はスペインで2度、病院で診察を受け、現在もまだかみ合わせが悪いため、国内で通院しながら治療を続けている。

 問題発覚後、1月14日の東京都新春大会のレース後に取材に応じていた天井は「(昼食時間の)1時間前だから十分、間に合うだろうと思っていた」との見解を示しつつ「先輩への気遣いが足りなかった」と話していた。

 小関は所属するミキハウスから3月末までの対外試合出場自粛と、日本代表活動の辞退、減俸処分を受けており、復帰は4月の日本選手権になる。