世界109位のダニエル太郎(25=エイブル)が大金星だ。

 元世界王者で、12度の4大大会優勝を誇る同13位のジョコビッチ(30)に7-6、4-6、6-1の2時間29分で勝ち、「最高の気分。相手は本調子じゃなかったが、勝ちきった自分を誇りに思う」と、勝利の瞬間、何度も右手を突き上げた。

 ダニエルは、第1セット2-5で、ジョコビッチにセットポイントを握られた。しかし、土壇場から猛反撃。得意のストローク戦で元王者からミスを引き出し、5オールに追いつくと、最後はタイブレークで第1セットを先取した。

 第2セットを落としたが、「まだ最終セットで何とかなると信じていた」。最終セットの第1ゲームで、2本のブレークポイントを握られたが、それを逃れると、1オールから一気に5ゲーム連取で元王者を撃破した。

 ダニエルが、トップ20の選手に勝ったのは初めて。また、日本選手が、ジョコビッチにツアーで勝ったのは、錦織圭に続き2人目となった。ダニエルは、3回戦で同47位のマイエル(アルゼンチン)と対戦する。

 ジョコビッチは、1月の全豪後、2月上旬に、2年間痛みを抱えていた右ひじを手術。今大会が復帰戦だった。