フィギュアスケート女子の樋口新葉(17=東京・日本橋女学館高)が19日、羽田空港から世界選手権(21~24日、ミラノ)に向けて出発前に取材に応じ「ショートプログラム(SP)とフリーを合わせて、210点を超えることを目標にしたい」と意気込んだ。

 樋口は昨年12月の全日選手権SP後に右足首の靱帯(じんたい)が伸びるけがに見舞われ、フリーでは痛み止めを飲んで出場した。けがの現状については「今はほぼ痛くないし、超音波を当てる治療をしている程度」と説明した。全日本選手権後は休養し「滑り始めたのも(今年)1月15日くらいで、いつもどおりにジャンプが跳べるようになったのは2月に入ってから」と明かした。

 出場を逃した平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)はニュースでしか見ておらず、詳しい結果は知らないと言う。「世界選手権に集中してやってきた。日本女子シングルの2人がやりきったというインタビューを見て、自分も大きな舞台でやりきったと思える演技をしたいと思った」と心境を吐露する。

 2月23、24日にオランダで行われたチャレンジカップではSPとフリーの合計203・94点で優勝。この大会からフリーの演技構成を変更し、3回転サルコーを冒頭に跳ぶ構成に変えた。「3回転サルコーも、今は落ち着いて跳べるステップ構成にできた。変えてからは失敗も少なくなった」。また、衣装も新調し「新しく頑張る気持ちで変えました」と話した。世界選手権でもこの構成と衣装で臨むという。

 昨年初出場し11位となった世界選手権を振り返り「平昌五輪の枠を取る大事な役目で力を出せていなかった。今回こそ力を出して枠取りに貢献したい」と言葉に力を込めた。