世界カーリング連盟が今年9月から「W杯」を新設することが20日、分かった。

 関係者によると、22年北京五輪を開催する中国が資金面を支援し、世界連盟の主催で男女の世界ランキング上位8カ国が出場できる最高峰の大会になる見通しだ。

 日本協会関係者は「スケジュール調整が必要になってくるが、チームの強化には必要だろう」。日本は現状でLS北見がいる女子6位、SC軽井沢クがいる男子8位と出場圏内にいる。

 W杯は今年9月から19年5月まで、中国→米国→欧州→中国と世界を転戦する。来季から22年北京五輪まで開催される構想だ。13カ国出場の世界選手権よりも出場国が絞られる。中国のカーリングは女子が10年バンクーバー五輪でアジア勢初の銅メダルを獲得も、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)は女子5位、男子不出場。開催国の威信をかけてチーム強化する方針だ。

 日本にとっても貴重な大会になる。日本は男女ともにカナダに遠征することが多いが、欧州遠征は少ない。W杯に出場すれば、スウェーデン、英国、スイスなど欧州の強豪と多く対戦できる。LS北見の銅メダルから、さらに1歩進むため絶好の舞台になる。

 ◆カーリングの主要大会 世界連盟が毎年春に世界選手権を行う。地域予選を突破した13カ国が出場。日本にとっては、秋のパシフィック・アジア選手権がその予選を兼ねる。国別ではなく、チームごとに出るワールドツアーは、細かくランク分けされ年間500以上の大会が開催される。同ツアー最高峰は毎年春に行われる「プレーヤーズ選手権」と「チャンピオンズカップ」。今年はLS北見が両大会に出場する。