世界33位の錦織圭(28=日清食品)が、苦しみながらも3回戦進出を決めた。同96位で予選勝者のミルマン(オーストラリア)に7-6、4-6、6-3のフルセットで下し、3回戦では同6位のデルポトロ(アルゼンチン)-同44位のハーセ(オランダ)との勝者と対戦する。

 錦織は、昨年8月のロジャーズ杯(モントリオール)以来、7カ月ぶりのマスターズ大会出場で、「大変な試合だった。ファイナルセットはようやく攻めることができた」と初戦を突破した。

 第1セットを奪えたのが大きかった。第1サーブが入らず苦しみ、2-5まで追い込まれた。しかし、その劣勢から追いつき、逆転でタイブレークで奪った。第2セットを落としたが、最終セットはミルマンの第2サーブを攻めて勝利につなげた。

 錦織は、先週のBNPパリバオープンを風邪による体調不良で欠場。「1週間半はベッドで寝たきりだった」。この日も、まだせきをすることがあったが「体調はもう大丈夫」。右手首の腱(けん)の脱臼から復帰の年で、まずは勝利が大きな薬になる。