ショートプログラム(SP)首位のネーサン・チェン(18=米国)がフリー219・46点をマークし、合計321・40点で初優勝を果たした。

 フリー、合計ともに羽生結弦(ANA)に次ぐ、世界歴代2位の高得点をマーク。演技後はガッツポーズを見せ「とても興奮している。優勝できたことは、私のキャリアの中でも素晴らしい」と満足げな表情で振り返った。

 世界屈指の4回転ジャンパーは、この日も6本を組み込んだ。冒頭の4回転ルッツは2・14点の加点(最高は3点)を導く好ジャンプで、続く4回転フリップ-2回転トーループの連続ジャンプも成功。中盤の4回転-3回転の連続トーループと、4回転サルコーは出来栄え点がマイナスとなったが「他の選手がミスをしたり、転倒したりしているのは分かっていた。自分のチャンスをしっかりつかもうと思っていた」と最後まで集中を切らさなかった。

 平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)ではSP17位と予期せぬ事態が待っていた。フリー1位の215・08点で巻き返したが、5位と表彰台には届かなかった。「全体的に成長したシーズンになった。五輪でもいろいろ勉強し、世界選手権に生かすことができた」。成長著しいチェンに、ビッグタイトルがもたらされた。