体操のNHK杯で10連覇し、今年10月の世界選手権代表となった内村航平(29=リンガーハット)が28日、都内で練習を公開した。1週間ぶりとなる練習で軽く調整した後、取材に応じ、次戦の種目別選手権(6月30日、7月1日、高崎アリーナ)で鉄棒の大技「ブレトシュナイダー」に初挑戦する意向を示した。

 まだ誰も成功者がいなかった高校3年生の頃から、この技の成功を夢に描いてきた。だからこそ、「絶対やらなきゃいけないんじゃないか、というぐらい使命感のある技」と思い入れは強い。団体金、個人総合2連覇を達成した16年リオ五輪後から本格的に練習を始め、今年2月ごろ出来るようになった。「3月の時点ではブレトシュナイダーを入れて通しをやる練習をしていて、やると決めた日には持てていた。成功率は100%」。

 そこまで既に精度は上がっているが、「練習で毎回(バーを)持てるかといったらそうではない。何も考えなくてもできなくてはならない。そうならないと使えない」と、実戦投入のため、さらに磨いていく。